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寒波の日に心ゆくまで味わう、温かい「おでん」と幸せ

警報級の寒波が押し寄せ、外はしんしんと雪が降っている。こんな日は、無理に外出することもない。家の中で、心ゆくまでゆっくりと過ごすに限る。

冬の日に家で過ごすならば、やはり温かい料理が恋しい。我が家では、迷わず「おでん」の準備に取り掛かる。

丹精込めて、おでんを仕込む

まずは、丹念に昆布と鰹節で出汁をとることから始まる。この香りが部屋に立ち込めると、それだけで心がホッと和む。次に、大根の皮をむき、こんにゃくと一緒に下茹でをする。手間を惜しまないこのひと手間が、おでんの味を格段に引き上げることを、私はよく知っている。

出汁がとれたら、そこに下ごしらえを終えた具材たちを丁寧に漬け込んでいく。弱火でコトコトと煮込むこと2時間。焦らず、じっくりと、大根の芯まで味が染み渡るのを待つのだ。

私の担当は、妻のお気に入りの具材をしっかり揃えること。今回も、よく味が染みた大根、ぷりぷりのこんにゃく、そしてホクホクのゆで卵が主役だ。これらをたっぷりと時間をかけて煮込み、部屋中に芳醇な出汁の香りを満たしていく。

外は氷点下の世界でも、我が家の台所は温かい湯気と香りで満たされている。

幼き日を思い出す、家での一日

この家は、いわゆる「安普請の借家」だ。冬になれば隙間風が身に染み、寒さが容赦なく忍び寄る。だが、長時間台所に立ち、おでんを煮込む作業は、家全体をじんわりと温めてくれる。暖房器具とは違う、じんわりとした温かさが心地良い。 思えば子供の頃も隙間風だらけの古い家だった。今よりずっと寒いし雪もたくさん降っていた。寒いといえば確かに寒かったが、元気だったものだ。雪の中でたくさん遊んだ。

ここ最近、一日中家で過ごすことが増えたが、こんなにも長い時間、家の中にこもるのは子供の頃以来かもしれない。

幼い頃は、家に帰ればいつも家族がいて、たわいもない話をして、温かいごはんを皆で囲んだ。あの頃と同じように、今日も家族がすぐそこにいる。温かいおでんを囲んで、他愛もない会話に花を咲かせ、美味しいと笑顔で食べる。

これ以上の幸せが、他にあるだろうか。

外の厳しさとは裏腹に、家の中は穏やかで、温かく、そして何よりも幸せな一日となった。

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